名入れアロマ

日本では気軽に楽しめる芳香療法、エッセンシャルオイルの香りを嗅ぐことにより身体を癒す感覚療法 (リラクゼーション法) として扱われるようになりました。しかし、アロマテラピーやエッセンシャルオイルの科学的研究は始まったばかりで、臨床結果的な裏付けはまだ少ないとされていて、用途以外での使用は避けるように注意しなければなりません。

エッセンシャルオイル (精油) の特徴

アロマテラピーに使える100%天然素材のオイルをエッセンシャルオイルと呼びます。エッセンシャルオイルは様々な植物の花や葉、茎や木、そして果実などから抽出した100%天然素材の芳香成分です。また、アルコールで希釈したものや合成香料とブレンドした100%天然素材ではないオイルをアロマオイルやポプリオイル、フレグランスオイルなどと呼びます。世界には300種以上のエッセンシャルオイルがあると言われていて、その精製には極めて多くの植物が必要となり、高価なものも多く存在します。

アロマ (芳香) の効能とその原理

アロマを嗅ぐと気持ちが落ち着いたり、気分がスッキリしたりすることがあります。香りを認識する嗅覚は、脳の中でそれが不快なものか心地よいものかを即座に判断する感覚があります。この判断能力は人間的な感覚というより、動物的な感覚で人間が本来持つ原始的な感覚と言われています。鼻から吸収された香りの成分が、鼻の中にある粘膜により電気信号として直接脳に伝わり、身体に与える効能が変わってくるという仕組みです。

アロマ (芳香) 成分の種類別の効能

多くのアロマオイルは複数のエッセンシャルオイルをブレンドして作られています。それぞれのエッセンシャルオイルにはどんな効能があるのでしょうか。

オリエンタル系

イランイラン

甘く濃厚な香りで神経をリラックスさせてくれます。血圧を下げる効果もありますが、長時間嗅ぐと逆に気分を高揚させてしまう効果もあります。

パチュリー

甘くスパイしーな香りで土の臭いに似ていると言われ、好みが別れる香りです。少量では鎮静効果があり多量では刺激作用があります。

サンダルウッド

別名「白檀」とも呼ばれ、日本ではお線香にもブレンドされる天然植物で、古代から使われる香木の一つです。香水の成分としてもよくブレンドされ香りが長続きするのが特徴。不安を和らげリラックスさせる鎮静効果がある香りです。

ベチバー

パチュリーに似た香りで少しスモーキーな香りです。安静と静寂のオイルと言われる鎮静効果の高い香りです。ストレスに対する効果も高いとされています。

樹脂系

フランキンセンス

古くから伝わる香木の一つで「本当の薫香」という別名もあります。エジプトなどでは神に捧げる香りとされ、病気や悪霊を祓う香りともされています。古代では黄金に匹敵するほどの価値があったそうです。香り自体はウッディーな香りの中にかすかにレモンのような香りがします。心を落ちつかせる効果があります。

ベンゾイン

別名「安息香」とも呼ばれ、吸入すると呼吸を楽にするとされています。バニラのような甘い香りで、緊張やストレスを緩和させる効果があります。逆に集中力が必要な時には向かない香りです。

ミルラ

キリスト生誕の時に贈られた3つの捧げ物の一つとされているほど、古代では貴重な没薬 (もつやく) とされています。麝香のような香りで、甘さの中に粉っぽい香りを持ちます。気持ちを落ち着かせやる気を高める効能があります。

柑橘系

ベルガモット

アールグレー (紅茶) の香り付けにも使われます。ビターオレンジとレモンの交配種で柑橘系特有のフレッシュな香りです。不安や緊張を穏やかにしつつ気分を明るくしてくれる効能があります。

グレープフルーツ

アロマオイルとして利用され始めたのは近年になります。ストレスを抱えた時などにリフレッシュさせる効能があります。某化粧品メーカーが「やせる香り」として有名になりましたが、脂肪の消化を助ける作用や頭痛や疲労感を軽減するとも言われています。

マンダリン

爽やかな柑橘系で深く甘い香りです。アロマオイル以外にもレモネードやリキュール、アイスクリームなど食品関係の香り付けにも使用されます。ストレスや緊張をほぐしてリラックスさせ、気分をリフレッシュさせる効能があります。精油としては、子供や妊婦の人にも使える安心、安全でな精油とされています。

シトロネラ

レモングラスのような香りで防臭、消臭作用があります。虫除けの効果もあります。精神を高める働きがあり高揚効果が見込まれ、気分を明るくしスッキリさせてくれる効能があります。

ユーカリ

ハーブ種ですがユーカリの中にもレモングラスの香りに似たレモンユーカリというものもあります。ハーブ種の中では殺菌力が高く呼吸器系もいいとされていて、鼻づまりやどの痛み花粉症やぜんそくの辛い症状を緩和するとしています。効果の強い精油の一つで、妊娠中や子供への使用には向いていません。

レモングラス

レモンのような香りのハーブ種です。化粧品や香水など石鹸や洗剤にも利用されています。古くは解熱剤や感染症の抑制などにも使われます。ほかカレーなどの料理にも利用されたります。フレッシュな香りはリフレッシュ効果もありタバコなどの臭いも浄化させます。

フローラル系

ラベンダー

別名「香りの庭の女王」と呼ばれ、存在感のある甘い香りが特有です。アロマテラピーではもっとも広く使用され鎮静効果 (リラックス) が高く不眠症や風邪などにも効果があるとされています。

ローズ

深い甘さが魅力的な香りで「花の女王」とされています。かのクレオパトラも永遠の若さと美を保つために、バラの花びらを浴槽に浮かべ毎日入浴したと言われています。ストレス抑制効果があります。紅茶としても人気で、ローズティーにはビタミン B, F, K, C が豊富で二日酔いの口臭消しや胃腸にも良いと言われています。近年ではバラのエキスには抗アレルギー作用が含まれアトピー性皮膚炎や花粉症にも効果が期待されているそうです。

ゼラニウム

かすかにリンゴのような香りがします。香水や石鹸でも使われ、ローズの香りを似せるのにも使われます。ストレスを減少させ気持ちを明るく高揚させる効果があります。

カモミール

ラベンダーと同様に広く親しまれるアロマの香りです。甘いリンゴのような香りで「大地のリンゴ」とも呼ばれます。風邪や不眠などイライラ症状を緩和する効能があります。

ネロリ

ビターオレンジの花から取れる精油です。イタリアの王女が愛したフロールな香りで、王女の名前がこの精油の由来です。 17世紀のイタリア社交界では、手袋にこの香りをつけるのが流行しました。精神安定剤と言われるほど強いフロラールな香りで不眠症などにも効果があります。

ジャスミン

ジャスミンティーが有名ですが、白い綺麗な花です。ジャスミンの精油の抽出は難しく、大量の花からごくわずかな量しか抽出できない高価な精油とされています。エキゾチックで甘い香りはリラックス効果があり不安感を和らげてくれます。気分を明るくさせるだけではなく、魅惑的な香りから官能性を刺激して「愛の薬」としても古るくから言われています。

ハーブ系

ペパーミント

ミント爽やかなすっきりとしたメントールの香りです。様々な食品や料理にも利用されている身近な香りです。ペパーミントはお茶によく使われます。タバコなどの臭いや体臭などの消臭効果もあります。メントールには沈痛作用などもあります。ごく最近ですがペパーミントんお精油には病原性大腸菌に対しても殺菌効果が見込まれるという研究結果が話題になっています。

ローズマリー

「海のしずく」と呼ばれ、冬から春にかけて青や紫かかったうすい白い花です。古代から薬用に用いられ、集中力や記憶力を高める効果があるとされています。ただし、刺激作用が多く妊娠中などは避けるよう使用を注意してください。

セージ

肉料理の香辛料としても有名ですが、効能として記憶力を高めたり止血や解熱にも効果があるとされ万能薬として使用された歴史があります。殺菌効果もありうがい薬にも用いられる事もあります。不安や不眠などにも効果があり神経のバランスを整える効果があります。

タイム

爽やかですがすがしい香りで料理にもスパイスとして使われます。脳細胞を活性化させ記憶力、集中力を高めてくれます。また強い殺菌効果がありますが刺激の強いものなので100%の精油は任市中や皮膚などにも悪影響があります。希釈された精油での使用が不可欠です。

マジョラム

香辛料としても用いられることがありますが、精油としては柔らかなスパイシーな香りで気持ちを鎮静化し神経をリラックスさせ頭痛や不眠症を改善する働きがあります。

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